2004年8月24日

初めての韓国訪問

日韓友好横浜市会議員連盟訪韓団報告

1.日程  平成16年 8月24日(火) 〜 27日(金)

2.目的  芸術文化コンテンツ産業調査

3.訪問市   大韓民国 ソウル市、仁川広域市、南楊州市、済州市

4.訪問団   田野井一雄(団長)、 福田進(副団長)、大滝正雄(事務局長)、和田卓生(会計)、梶村充、牧嶋秀昭、加納重雄、宇都宮充子、米盛裕子、高橋正治(記)


5.行程  8/24(火)仁川広域市長表敬訪問、仁川広域市議会議長及び副議長表敬訪問、松島情報化新都市広報館
8/25(水)ソウルアートセンター
              ソウル総合撮影所(南楊州市)
8/26(木)済州道庁
8/27(金)済州観光大学

6.訪問先面会者 仁川広域市庁    :安相洙(仁川広域市長)
                   朴仁春(国際親善文化交流協会理事長)
                   崔春子(国際親善文化交流協会理事)
                   金漢基(国際通商課長)
                   郭河亭(国際協力室長)
                   黄興九(文化芸術課長)
                   韓賢玉(国際通商課)
仁川広域市議会   :朴承淑(仁川広域市議会議長)
             申榮殷(仁川広域市議会副議長)
ソウルアートセンター:ソン・ミー・ジョン(公演場運営課長)
ソウル総合撮影所  :ヨン・ジォング・ドー(所長)
                   イ・キュング・ユー(副所長)
済州道庁観光文化局 :李相昊(観光文化局長)
           カン・ソン・ジン(観光文化課長)
           ムン・チ・ハ(係長)
済州観光大学    :Tak Woon.Ko(教授)







7.表敬(視察)先における主な懇談・質疑要旨

【仁川広域市】
@ 安相洙(仁川広域市長)
仁川広域市と横浜市とは、港と首都に近接する大都市という点で共通点を持つ都市である。昨年11月、横浜市のMM21地区・港を視察し、大規模・ハイテク港湾都市との印象を強くした。仁川広域市にもMM21地区のイメージに近似した「松島情報化都市」(国内初の自由経済特区)を建設中なので、是非、視察願いたい。
民間交流も活発であり、2002年に貴市議会の大滝議員より美術書(700冊)の寄贈を戴き感謝している。これまでも貴市との少年スポーツ交流やCITY−NETを通じた交流の経過もあり、友好都市の締結を希望している。
市長によろしくお伝え下さい。
また、国境の無い(ボーダレス)時代であるからこそ、都市間協力が大切と
考える。今年6月にソウルで開催された「ワールドエコノミックフォーラム」
にて、北東アジアにおける仁川広域市の役割と題して講演した。地域経済の役割と発展に対する考察を述べた。時間は掛かるであろうが、北東アジア地域(中国、韓国、日本等)の都市間協力がシナジー効果を生み、EU等との競争モデルになりうる等との内容だ。

A 田野井団長
2002年日韓ワールドカップサッカー大会を契機にサッカーや文化交流を通じ、近くて近い関係を実現するために議員連盟を立ち上げた。私は、ワールドカップ直前のスタジアム建設現場の視察以来、今回で二度目の訪問となった。
今回の訪問が、今後両市が同じ目標に向かって連携を強化して行くことが出来る様な契機として行きたい。

B 質疑応答
北東アジアの経済交流を発展させるための都市間ネットワークや国際会議の開催に向けた安市長の提案は、横浜市にも届いている。横浜市が議長都市として進めている、シティネットも有る。安市長の提案を生かして行きたいと思
う。安市長の国際会議での提案を勉強させて頂きたいので講演要旨を頂きたい。
*安市長の講演要旨(韓国語及び英文の物をいただく、帰国後これを翻訳)は別添の通り。


【仁川広域市議会】
@ 朴承淑(仁川広域市議会議長)*韓国16市中、唯一の女性議長
議会では、1998年以来、相互訪問を行って来ており、まるで兄弟のように親しんでいる。また、地勢学的にも歴史的にも似ており、港湾都市としての共通点もあり学んで行きたい。今回の訪問が、友好都市締結の契機になれば良いと考える。

A 田野井団長
様々な歴史、将来の街づくり施策の方針に共通点がある。2002年ワールドカップサッカー大会を契機に発足した議員連盟、二度目の訪問となる。
B 申榮殷(仁川広域市議会副議長)
日本語は出来ないが、日本に親しみを感じている。それは、30年前に会社勤めをした時に兄弟のようにお付き合いした日本人がいたからだ。1ヶ月前、北九州市のワッショイ100万のイベントにも参加した。


【国立ソウルアートセンター】
@ ソン・ミー・ジョン(公演場運営課長)
      ソウルオリンピックの開催を記念して、1987年に創立された、国立総合文化施設。コンサートホールは、2600席で毎日公演を行っている。なお、土日については2回公演。座席の稼働率は、8〜90%、季節に併せた公演を行っている。例えば、夏休みは子ども向け・秋は家族向け等。
   オペラハウスは、5層の2300席で実働260日程度、1/3は舞台準備やメンテナンス等に費やされている。他に、美術館、ギャラリー、芸術図書館、書道ホール、野外コンサート場等敷地内に点在する。


【ソウル総合撮影所】
@ ヨン・ジォング・ドー(所長)、イ・キュング・ユー(副所長)
      国が関与している第三セクター・映画振興協会が運営しており、撮影の技術支援インフラ、撮影の支援施設(オープンセット、スタジオ等)からなり、総面積は約40万坪、施設は約1万坪。年間7〜80本の撮影が行われ、映画制作の全工程(始から終わりまで)を行うのは25本程度、韓国映画の約80%がこの撮影所で作成されている。シナリオだけ持参すれば映画フイルムとして完結する、すべての機能を備えた撮影場所。オープンセットには80%に縮小し正確に再現した板門店や韓国の古民家等もある。

A 質疑応答
      映画振興協会の資金につては、半分は国の援助である。
スタッフ数については、専属のスタッフは100名で、50名(正社員)あと50人は施設管理・警備員等である。
何故、この場所を選んだかについては、風水的にも良いし、山に囲まれていて静かな所であるから。普通の撮影所は平地だが大きさが取れない。


【済州道庁観光文化局】
@ 李相昊(観光文化局長)
      済州道の主な産業は、みかん栽培と観光である。地域の70%が何らかの観光産業に携わっている。他国の観光収客に力を入れており、大阪・福岡に広報事務所を開いている。年間観光客の70%が日本人で約20万人。

A 質疑応答
      ゴルフ場の建設予定数が多いようだが、自然環境との調和特に注意を用いているか。ゴルフ場は現在11箇所、建設中が12箇所、準備中が15箇所の38箇所だが環境との調和を計って進めている。
      タイガーウッズ等が来島するような国際的な大会は22回、国内の全国大会は49回でその経済効果は、本年の場合で5000億円を見込んでいる。また、11月の始めには世界30カ国参加のヨット大会を開催する予定。
      国際会議センターは、アジア太平洋観光会議・世界財務長官会議が行われ、世界環境長官会議が予定される等の国際的なコンベンションが行われている。今日(8月26日)も、道民たちとの対話のためにノムヒョン大統領が来島した。なお、済州島は日本の香川県程度の大きさ。


【済州観光大学カジノ経営学科】
@ Tak Woon.Ko(教授)
      カジノ管理を教育のための施設と理論を基にして教えている。短期大学制で定員は、1学年140名、2学年で280名である。実践的な教育で即戦力の育成がされるため、卒業生の就職率は100%である。全国初のカジノ科、80%は本土からの学生である。
      韓国には、外国人専用のカジノは9箇所、特区として済州島には8箇所ある。韓国人用には、高原道に1箇所ある。

A 質疑応答
      授業料は、半期18万円・通年で36万円。教員の数は、12名。国外の学生は、現在、中国から受け入れている。日本からの受け入れも可能である。


投稿者 高橋まさはる : 22:48 | 出来ごと | - | -

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